沼への誘い(後編)
ブツが届くまでのワタクシの心中は自問自答の連続であった。
そして現物が届いた本日。
配達を待つのももどかしく、到着店へ連絡を入れてブツを受け取りに行った。
駐車場のクルマの中で梱包を解くと、大口径のf1.2を取り付けた美しい輝きを放つOM-2が現れた。
レンズもカメラもケース付き。動きが渋いと聞いていた巻上げレバーも軽い。
古くてぼろぼろと崩れ落ちてプリズム腐食を引き起こすモルトも交換してくれているようだ。
そのプリズムも清掃されていて、ファインダーにはほとんど影響がない。
おまけにカラーとモノクロームのフィルムが同梱されている。
あぁ、悪意に満ちた最近の世の中なのに、こんな善意の光を放つ男が・・・。
男を一瞬にせよ(一瞬じゃないってか?)疑った自分自身が恥ずかしい・・・。
それはさておき(笑)、早く写してみたい。
ファインダーを覗くと、そこにはE-410ではアリエナイ大きな世界が!
(暗くて多少見づらいと聞いてたけど、E-410に比べりゃ天国)
家から持ち出した既存のレンズとあれこれ入れ替えてあれこれ覗いたりいじったりするうちに、ますます撮影意欲が・・・。
兼ねてより行ってみたかったものの、縁が無かったお店にそのまま直行。
どんどん無くなって行く地元のカメラ店の中で頑張っているお店「植田カメラ」
そう、お察しの通り。
郷土の生んだ偉大な写真家、植田正治氏の開いたお店の一つ。
当時としてはモダンな建物で、2階がカフェだったのを高校生だった家人は憶えているとのこと。
店に入ると店主である植田センセイの三男さんの姿があった。
小さな店であるが、正治氏ゆかりのカメラも並んでいる。
新しいレンズにはオリンパス純正のキャップが付属していたが、これまでにそろえたレンズにはキャップが無いものが一つあったので、これを機会に純正ではないがキャップを購入。
店を出る時に「(露出)メーター動いてる?そう、大事にね。」とOMを見て一言声をかけてもらった。
これからちょいちょいお邪魔したくなったなぁ。
この店の周りは旧市街。
撮りたいモードをかき立てられるモノが至る所に。
さっそくフィルム装填!(この行為も久しぶりである)
生憎と今にも降り出しそうな空模様であったが、お昼を挟んで試してみた。
デジタルと違って真剣一本勝負である。マニュアルは無いが、ネットで少し使い方は読んだつもり。
とは言っても初めてのカメラに初めてのレンズ。とりあえずは思いつくままぱしゃぱしゃぱしゃ。
面白い!
中学の時に名ばかり写真部で家のキャノネットのレンジファインダーを覗いていた頃とは違う面白さ。
次の一枚への決意のようなフィルムの巻上げの行為。
構図ヲ決メヨ!絞リセッテイ、露出計カクニン良シ、ピントヲシッカリ!
頭の中に撮れるはずの絵を描いてシャッターを押す。
このシャッター音と手に伝わる小さなショック(カメラ男氏によるとずいぶん小さなショックで手振れが少ないらしい)が何とも小気味良い。
シャッターを切った後についカメラ背面のあるはずも無いモニターを確認してしまいそうになり苦笑い。
しかし、ほとんど1本撮り終えようとしたところで、興奮のあまりISO400のフィルムをISO100の設定で撮っていたことに気付くorz。。。
ともかく早く撮り終わった写真を見たいが、家にはフィルムスキャナなどと言うものが無いので全国チェーンの北村さんちでCDに焼いてもらう。
速攻で家に帰ってパソコンを開く。
やはり露出がオーバー気味であるが、何とか自分的には許容範囲。
というか、デジカメに比べて酷い撮り損いが少ないような気がする。
それでも多少は考えながら撮るからか?
路地。
絵だ。フィルムの絵だ。
このベタッとした感じ。
ちなみに1年前くらいに同じ場所でデジタルで撮った写真はこれ。
上手く言葉で表現できないけど、違うような気がする。
レタッチかけてないから色飛び気味なのはご勘弁。
昼食の店でレンズテスト。
28mm F3.5 カイホー
35mm f2.8 カイホー
50mm f1.2 f=2.0
f1.2は少し絞ると実にいい感じ。噂どおりの良き逸品だ。当分手放せませんな(^_^;)
あぁ、なんて楽しいの。
思うツボかもしんないが、こんな沼にお誘いいただいたカメラ男に感謝・・・・していいのか。いいノダ!!Thankyou!
これを読んだアナタは決して「ジャンクカメラ男より」というメールを開いてはいけません。
わかりましたね?
ずぶずぶずぶずぶずぶ・・・・・・・。 <終>
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